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脱炭素社会と海運の将来 (その1:船と自動車と何が違う?)

今、まさに世界中はコロナとの闘いの真っ最中ですが、人類が自然を相手にして克服しなければいけないテーマは他にもあります。

地球の温暖化であり、その原因である二酸化炭素の排出規制です

今の状態を放っておくと今世紀末には産業革命時に比べ3~4度上昇すると国際機関のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)が指摘していることもあり、2015年のパリ協定で、気温上昇を1.5℃~2℃に抑える目標を定めています。日本では、菅総理が2020年10月の臨時国会の所信表明演説で、温室効果ガスの排出を2050年前に「実質ゼロ」にする方針を表明しました。

 

世界のあらゆる産業が脱炭素社会を目指していることは誰もが認めるところですが産業間では、微妙にその進み方が違っているとの印象を受けます。例えば、船舶と自動車を比べてみると、脱炭素への対処方法や進捗度の違いがあるようです。

同じ乗り物でも、自動車はエンジン(ガソリン・ディーゼルとも)車禁止措置が進んでいます。エンジン車に変わり、電気自動車に切り替わる動きです。ヨーロッパではそのトップとして、ノルウェーがエンジン車販売の全面禁止を2025年に実施します。2030年になると、ドイツ、オランダ、スウェーデンでのエンジン車全廃が始まります。アメリカではトランプ政権時代は、CO2規制に熱心ではなかったですが、バイデンに変わり国家レベルでの動きが加速することでしょう。州レベルでは、既にカルフォルニア州は2035年にエンジン車販売の禁止を打ち出しています。

 

海運の世界では、国際機関のIMOが外航海運を取り仕切る機関ですが、ここが掲げている目標は2050年をめどに50%削減することです。動力に詳しい方々からいろいろ教わるのですが、石化燃料を原料とする動力源(エンジン)から、二酸化炭素を全く排出しない仕組みのエンジンに切り替えるタイミングを現段階で明言することは、難しいようです。船の方は、コンテナ輸送船の最大手のマースクラインは2050年でのゼロエミッションの目標を掲げていますが、具体的な動力源の明示には至っていません。今ようやく海運界は、石油からLNGへの燃料の切り替えの緒に就いたところですが、石油とLNGの二酸化炭素の排出量を比べるとLNGの方が30%程度の減少になりますが、完全にゼロになる訳ではないという意味で、燃料のLNGは過渡期の処置なのです。船舶の海上輸送のCO2利用に対しては、自動車のCO2排出がゼロになると、世界の目が一段と厳しくなることでしょうね。

 

では、なぜ自動車がガソリンエンジンを捨てることができるのかということですが、電気モーターを動力源とする方向だからです。電気モーター化には二つの選択肢があって、そのひとつの燃料電池車は水素を積み込み、車体の中の燃料電池により水素と酸素を反応させて電気を作る方式(副産物としてできるのは水だけ)の自動車、もう一方は、充電ステーションから車体の電池に充電する方式です。いずれにせよ、自動車の世界はトラックを含めて、2030年には、世界の基準は電気により、動力を動かす仕組みづくりがすう勢になりそうです。今までは動力源に石油を利用してきた点では自動車も船舶も一緒のあゆみでしたが、この脱炭素社会での対応では、進化の方法が異なりそうです。

科学技術の発展との絡みで、いろいろ学習してみるのも面白そうだと思えてきました。次回以降に、もう少し自分なりに整理してみようと思う。

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