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新型コロナウイルス感染の影響(海上コンテナ船の待機)

「待機コンテナ船の規模、過去最高の300万TEUへ」という見出しの日本海事新聞の記事(4月9日)がありました。

世界貿易に従事するはずの、6mコンテナの300万個分のコンテナ船が、輸送サービスから消え去ってしまい、どこかの港で待機している状態です。このコンテナ(一個の長さ6メートル)を一列に並べたら、1万8千キロメートルになります。地球の赤道の長さが、おおよそ4万kmですから、地球のその半周に届こうかという長さになります。比較の対象が適当かは自信ありませんが、これだけ貨物量が少なくなっているということです。

 

もう一つ別の物差しですが、この300万TEUの数値が世界のコンテナ輸送船社すべてのキャパシティから見て、どれぐらいの比率なのかを見てみます。世界のコンテナ船のコンテナ積載数だと、およそ2172万TEU(2018年8月の数値=別表参照)ですので、300TEUの比率が14%ほどになります。余りにも全体のキャパシティが大きすぎるので、300万の比率が特別大きくもなく見えてくることが不思議です。しかしながら、稼働している残りの86%のスペースへの貨物の埋まり具合も、必ずしも採算を取るのには十分とは言い難いのだと想像します。簡単に言うと、稼働させている船舶も、貨物を詰めたコンテナで埋まるとは思えません。

 

それを裏付ける、ほかの情報を見つけました。世界貿易機関(WTO)が4月8日、2020年のモノの貿易量が前年比で最大32%減るとの見通しを発表したとの記事です(4月10日朝日新聞)。「32%減」は、貿易量が大きく落ち込み、20年後半も完全に回復しない最悪のシナリオに基づくもので、20年後半に持ち直す楽観シナリオでは、前年比18%減となる見通しとのことです。

 

世界全体で、300万TEU分のコンテナ船を年内、待機させておかなければいけないことには、変わりはなさそうです。外航コンテナ船運航の世界は、厳しい戦国の世を経て船社の数が絞られ、これから少しは安定時機を迎えることが出来るかという、見方も出てきた昨今でしたが、ここに来てまた、さらなる荷動きの減少と言う局面を迎えます。今後、一段と厳しい競争の環境になるのではと、心配になります。

 

私企業である以上、自らの船舶を簡単に待機させる訳には行きません。想定されている超過分の300万TEUの中には入らずに、できることなら自社の船舶全てを運航させて、貨物の入ったコンテナで一杯にしたいというのが、海運会社の願いでしょう。どの会社も同じことを考えるでしょうから、さてどうなることでしょう?!

まずは、コロナウイルス感染の二つのしゅうそく(収束そして終息)をやり遂げることです。そして、早く、世界中で正常な生産活動と消費活動が戻ることを願うばかりです。その時初めて、物流機能が発揮されるのですから。海運業者は、その世界復興に向けて、準備に備えてください。自らの会社の利益の追求も大事ですが、利用者が混乱するような対処のし方(激しすぎる争い)は避けてもらいたいと思います。

 

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